米英の「特別な関係」の真実
―― 疑いと不安と断ち切れぬ関係
The Not So Special Relationship How Trump Has Bewildered the United Kingdom
2019年11月号掲載論文
ブレグジットに派生するヨーロッパとのギクシャクとした関係が続いているだけに、イギリスの貿易と安全保障領域での対米依存は今後ますます大きくなっていく。だが、英首相官邸、外務省、国防省の高官たちとの一連の対話から判断して、トランプ政権がイギリスのもっとも緊密な同盟関係の基盤を揺るがしているのは明らかだ。アメリカとの力強く、信頼できる関係をかつてなく必要としているタイミングで、イギリスは疑いと不安をもってアメリカをみつめている。一部の高官が米英関係を描写するのに用いるのはもはや「特別な関係」ではなく、「不可欠な関係」だ。しかし、「不可欠な関係」の問題は、パートナーの行いがいかに悪くとも、関係を断ち切れなくなることだ。
- 変化した特別な関係
- 迫り来る嵐
- 不安定化する安全保障と繁栄の枠組み
- 不可欠な関係へ
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